一月下旬よりスタートした松戸市常盤平のTさんの庭。
道路から玄関までは、ある程度の高低差があります。駐車場2台分と駐輪場を含めた前庭です。
住まいの限られたスペースを有効活用し、
“楽しめるみどり豊かな環境にしていくことが私たちの努め”
と言い聞かせながら望みました。(常にその気持ちではいるのですが。。。)
何もなかったスペースに樹木が植ると、勢いと潤いが増します。
木には大きな力があります。その大きな力を最大限に引き出して命を吹き込んでいきます。
命の吹き込まれた空間は独特の空気に包まれます。
今はまだ線も弱く頼りない樹木たちも、今後勢いを増しながら豊かな環境を整えてくれます。
駐車場は当初、土を固める手法の三和土を予定していましたが、Tさんと何度も相談を重ねた結果、
水を存分に吸収できる野芝での仕上げとなりました。
メンテナンスをするご主人の仕事は増えてしまいますが、
みどりで繋がる駐車場は庭の面積の広い空間を引き締めてくれる効果があり、
コンクリートで固められたものにはない環境を与えてくれます。
水を打つと枕木やレンガ、芝生も生き生きとしてきます。
芽吹きの季節が楽しみでなりません。
場面場面でさまざまな決断を一緒に考えてくださったご主人。
楽しいアイデアや使い勝手の話をしている時間は楽しいひと時でした。
そして、最後の仕上げはご家族と一緒にポストの設置です。
息子さんと楽しそうに取り付けている姿を眺めていると、
嬉しさともう終わってしまう寂しさで複雑な心境になりました。
今年は冬らしい寒さの中での作業が多かったのですが、
気が付けば馬酔木(アセビ)の花が咲き始めています。
もう春はすぐ近くまで来ているのですね。
完成を迎えましたが、これからがこの庭のスタートです。
完成が庭のピークではありません。
10年後20年後の未来に向かっていく暮らしの庭は、
美しく気持ちのよい空間であるべきだと思います。
現状よりも快適な環境を整え、潤いのある住環境として、暮らしの中でさまざまな発見や
思い出を刻んで過ごしていただけたら幸いです。
あたたかく仕事を見守ってくださったご家族の皆様に心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
今後もどうぞ宜しくお願い致します。