このブログにも何度か登場している浅間山。
そこは、藤倉造園設計事務所から歩いて数分のところにあります。
ありがたいことに事務所近辺でも、手入れを依頼してくださるお客様が多数おられ、
そちらの手入れの日の昼休みには必ずここを訪れます。
在りし日の武蔵野の風景を留めるここ浅間山は、
コナラやクヌギの高木の下にヤマコウバシやムラサキシキブなどの中木が、
伸び伸びと育っていて、感慨に浸れます。
現場へ向かう車中でも、こんな雑木林が一面に広がっている風景を見てみたかったな〜という
会話が幾度となくありました。
「落葉」などの名作を残した日本画家・菱田春草は、
その作品を代々木で描いたといわれていますが、
そんな風景が、ず〜っと広がっていたようです。
私達が庭で再現しようとしている風景も、武蔵野の雑木林であり、
そのためにも、ここ浅間山の佇まいを、ことあるごとに胸に刻むことは、
とても大切なことです。
数少なく残された武蔵野の風景を身近に体験できる幸運に感謝しつつ、
四季折々の風情を感じています。
今日は、その中の晩秋の風景を写真に収めてみました。(T)