日が暮れていくのもいっそう早くなり、慌ただしく手入れを行なう日々が続いております。
ほぼ毎日のように現場が変わっていく中で、私達の手掛けた庭のお宅を訪れるのも楽しみのひとつです。
私達が庭に手を入れ整えていけるのは年に1回、多くて2回です。庭主様達の庭への日々の愛情の掛け方で大きく雰囲気が変わってしまうのも
正直な所、かなりのウエイトを占めています。そんな中で、イメージした以上の環境になっている庭も多くあり、
住まう人たちの笑顔で迎えられるととても嬉しくなります。ここ、国分寺の庭も4年目を迎え、作庭当初より住環境として遥かに良い環境に
育ってきています。
庭スペースは駐車場を広めにとっている為、決して広くはありませんが、小さいながらにも雑木の特徴が生かされ山の雰囲気が味わえます。
手入れとして葉を落としてしまうのが惜しいぐらい気持ちよく木漏れ日が踊っています。紅葉も徐々に始まっており、クヌギの黄葉をはじめ、
様々な雑木達がコントラスト豊かに染まって眼を楽しませてくれました。
雑木の庭は四季折々豊かな表情を見せ楽しませてくれますが、欠点は何と言っても成長が早い所です。
住宅や敷地のバランス、下草育成のため林床への陽光を入れる為、放ったらかしで自然樹形にしていく事は住宅地では難しい事です。
雑木の手入れを柔らかく自然な感じに仕上げていく事は非常に難しいのですが、葉っぱの量で成長をコントロールしていき、
バランスよく手を入れる事で、よりいっそう環境を豊かにしていきます。環境が豊かになり、
庭主様の愛情の詰まった庭に家族が集い笑顔の絶えない空間になれば幸いです。(F)