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日陰の庭6年目の手入れ

多摩市にお住まいのI様の庭の手入れに訪れました。

早いもので設計施工させていただいてから6年の歳月が流れました。

玄関脇の小さなスペースに植えた雑木達も良い感じで木漏れ日を落としています。

雑木のボリューム感も増し建築とのバランスも良くなってきました。

物干スペースでもあるこの庭は洗濯物があるとちょっぴり山里の雰囲気を感じる事が出来ます。

北側の坪庭は作庭当初より格段に雰囲気を増しています。

黒土仕上げの林床はシダやコケなどが繁茂し始め良い環境が保たれています。

日照時間も限られ厳しい条件の中で元気よく育ってくれるかと当初心配しましたが、

厳しいながらも懸命に生きる植物の生命力に力を貰います。

西日がわずかな時間だけ差し込みます。植物にとって必要不可欠な陽の光が数時間入り込むだけでも

最近の都市住宅事情では贅沢なのかもしれません。

住宅が建ち並び、土地いっぱいに建築が建てられる現在、

緑のあり方も考えていく余地は多々あります。

渋さを出すためには暗い空間の方が有効的かもしれません。

その暗さをうまく活かし、住まう人にとって居心地の良い庭環境を

引き出して行くことが私達の仕事です。

緑の力を十分発揮出来る住空間にできるよう今日もまた一歩踏み出します。(F)