お茶を娘と一緒に習っています。
小学校高学年の頃にお菓子(和菓子)につられて付いてくることになった娘も、中三になり最近はお稽古を楽しんでいるようです。
茶の湯は知れば知るほど奥が深く、あらゆる美の要素が含まれています。
露地や茶室の雰囲気、空気感、亭主の心遣いや、もてなす心を肌で感じながら一服のお茶のために空気が流れて行きます。
先生や先輩達の所作振る舞いが、すばらしく美しいのです。自然に無駄のない動作を心がけ
稽古しているのですが、なかなか難しいです。
最近、意識しているところが指先であったり、肘の使い方で、「柔らかい動作」です。
普段意識しないところを意識することはとても新鮮なのですが、ひとつ上手くいくと当たり前のことが駄目になり、
流れるような、人が見て美しいと思われる姿とはほど遠いですね。
この掛け軸は『秋来たりて、草に声あり』と言う書です。
清らかな空間で、耳を澄まし虫の鳴き声が聞こえてくると、夏の終わりをしみじみと感じます。
掛け軸や生け花には季節感があり、茶道具との取り合わせ方で亭主の好みやセンスが表れます。
今日のお手前ではうまく池が出来ました。これがなかなか難しいのです。
ちょっと嬉しいできごとです。
まだまだ人をもてなすレベルまで来ていませんが、
日本人の美学が詰まっている茶の湯の精神を、少しでもものに出来るよう積み重ねていくことによって、
今とは違う角度からの物の見方、美の楽しみ方、雰囲気などの眼に見えないものを感じ取れる力が身に付けばと思っております。
今後も楽しみながら茶の湯を学んでいきます。(F)