藤倉造園設計事務所

モミの木

11月中は暖かかったせいか、あまり眼に入らなかった街路樹や公園の木々達が、

師走に入り空気の冷たい日々が続いているため、

最後のお化粧を精一杯して色鮮やかに私達の眼を楽しませてくれています。

葉が落ちるということは、来年の芽の準備がしっかりできたことにより、

来芽によって葉が押し出されることのようです。

冷たい冬を乗り切り来年に向けて着実に動き始めています。

師走に入る前あたりから、娘達が「モミの木、モミの木」と騒ぎだします。

「本物のモミの木に飾りたい」と娘が幼稚園の頃から始めたクリスマスツリーも

今年で10年目を向かえます。

10年前は60㎝ぐらいの苗木であったモミの木も、今では180㎝ぐらいでしょうか。

オーナメントに隠れて存在の薄かったモミの木もかなり貫禄がついてきました。

オーナメントは手作りのもので、電飾などはありませんが、窓越しのツリーを眺めていると

なんだかあったかい気持ちに包まれます。

ちょっと前まで大きな靴下をぶら下げて願い事を書いた手紙を添えていた姿を

見られなくなってしまった寂しさはありますが、

クリスマスツリーによって思い起こすことが出来ます。

このモミの木は普段、上野原市の陶陽庭に植えてあります。

10年の歳月を経ると根鉢も大きくなり植木鉢に入らなくなってきたので、

今年で掘り起こすのは最後にして、今後は陶陽庭でのびのびと大きくしていこうと思っています。

根付いた頃に掘り起こしてしまうので、少しかわいそうな気持ちもありましたので。。。

私達のクリスマスの想い出はこのモミの木と共にあり、感謝の気持ちで一杯です。ありがとう。(F)